いわき市の公共工事の入札とこれからの働き方
いわき市の公共工事の入札においても総合評価方式の実施が導入されるようになり、入札の金額だけでなく、技術力や地域貢献等の多様な視点から評価がつき、落札者が決まるようになりました。
建設業の関係者によると、
「0.5ポイント差で〇億の工事を逃した...」
という話を聞くことがあります。
聞くところによると、入札の金額は、誤差の範囲内ですが、この総合評価方式でポイントを逃し、逆転され、落札を逃すとのことでした。
建設業の公共工事の入札は0.5ポイントで勝負が決まるとてもシビアな世界となっております。
金額だけでなく、企業努力も含めて落札に関わってくるのです。
ボランティアや消防団、献血への協力など多岐にわたる地域貢献が評価のポイントとなってきますが、働き方を変えることでポイントに繋がる項目があります。
①福島県次世代育成支援企業認証制度における「働く女性応援」若しくは「仕事と生活の調和」の認証又はいわき市女性活躍推進企業認証制度における認証取得の有無
②ふくしま健康経営優良事業所の認定を取得している
この2つにおいては、働き方を変えることで、1ポイントずつ取得することができます。
簡単にこの2つのポイント取得の要点に触れておきます。
①の認証制度では、下記の点が主に問われてきます。
1.就業規則(特に育児介護休業規程)
2.一般事業主行動計画の策定
1.就業規則、特に育児介護休業規程で、出生時育児休業の規定が含まれていないために、認証にならず、ポイントを落とす会社様もいますので、就業規則の見直しが必要となってきます。
2.一般事業主行動計画については、こちらも策定について社内の課題から考えて作り、労働局に届け出るため、それなりに労力がかかってきます。
※従業員101人以上の企業には、行動計画の策定・届出、公表・周知が義務付けられています。
その上で、イクボス宣言やノー残業デー、女性役員がいると、比較的認証がしやすい点があげられます。
「仕事と生活の調和」推進企業認証
「働く女性応援」中小企業認証
この制度を利用して、奨励金や助成金にもつながってきますので、メリットも大きいと言えます。
※令和5年度の申請受付は終了しました。令和6年度にご期待ください。
②のふくしま健康経営優良事業所の認定についてですが、こちらはなかなか長期戦になります。
健康事業所の宣言に始まり、認定のアンケートで健康への取り組みについても問われてきます。
こちらは毎年、認定の項目がマイナーチェンジされていくのですが、大きなポイントとして、以下の3点があげられます。
1.健康課題の把握、取り組み
2.健診データの提供および特定保健指導の実施
3.禁煙、休暇等働き方の改善
1.健康課題は会社様によって異なりますが、課題への取り組みが必要になってきます。
禁煙などがわかりやすい取り組みとしてはあげられます。
2.健診データの提供および特定保健指導の実施は協会けんぽが認証のために福島県に推薦するための要件で、同意が必要になります。
3.禁煙、休暇等働き方の改善については必須項目となることが多く、対策が必要です。
禁煙デーやノー残業デーを設けることが分かりやすい取り組みとしてあげられます。
この他、就業規則などで経営者が従業員の健康増進などに努める意思を宣言し明文化していたり、福島県の進める「空気のきれいな施設」に登録を受けているとさらに認定されやすくなります。
働き方を変えることで、いわき市の公共工事の入札に必要なポイントが加点されますので、検討される事業主の皆様はぜひ、相談にご連絡ください。