就業規則はなぜあるのだろうか?~理念に繋がる働き方~
毎年のように変わる法律に合わせ、就業規則の変更や作成の依頼を受けることがあります。
「法律で作る必要があるから、作成お願いします。」
と頼まれることもあり、働く人数が多くなると作成する義務があることは事実です。
いざというときに使うこともあり、法律で決められている以上に実は大事なものなのですが、
本業に集中するあまり、その存在を忘れられていることもあります。
悲しいことに、
「社労士にお金をかけて頼んで作ったけど、内容は俺(社長)も従業員もあまり理解していないんだよね。作らないといけないから作ったけど。」
と言われることも多々あります。
では、就業規則は『何のために』あるのでしょうか?
「(作る必要がある)法律を守るために」あるのでしょうか?
「(いざというときの)保険のために」あるのでしょうか?
どちらも間違いではありませんが、
本質的には、
「会社の理念を叶えるために」存在するのです。
理念と言われると、難しい考え方になってしまうので、ここでは、
理念=「(会社として)叶えたい夢、未来」くらいに考えてください。
余談ですが、最近では、「パーパス」という考え方が広まってきました。(ミッション、ビジョン経営とパーパス経営との違いは後日、ブログを書きます。)
会社として世の中での存在意義が問われる時代になってきた証だと思います。
つまり、就業規則は、
理念を達成するための働く人のルールブックであり、突き詰めれば、
「会社の夢を叶えるための道具」なのです。
道具ですので、使う人が扱いやすいよう作る、変える必要があるのです。
野球選手がグローブやバットにこだわりをもつこと、
ミュージシャンが楽器を大事に扱うことと同じことなのです。
そうではないと、夢を叶えることが難しくなります。
では、どのようなプロセスで作成する必要があるのでしょうか?
法律が変わったからと言って、会社側から変更したルールを提示するのみが望ましいでしょうか?
理想は、
使う人(働く人)が、会社の理念を理解し、そのために、このルールが必要だと感じて、会社側と共に考え、作成していくことではないでしょうか?
人の成長は会社の成長と言われることがありますが、
働く人が、会社の夢を信じ、やり方を常に自ら考える状態が組織として理想ではないでしょうか?
就業規則に限った話ではないかもしれませんが、夢を叶えるためには、やり方を変えればいいのです。
最近、若手の経営者の方から、就業規則を伝えるだけでなく、働く人とともに組織、会社として成長できるセミナーの依頼を受けるようになりました。
会社の組織の在り方を考えていらっしゃる事業主の皆様、ご要望に応じて内容をオーダーメイドし、研修を行いますので、ぜひお気軽にご連絡ください。